ブログ開始101日目、通算105記事目。
4月9日の積立投資スタートまで、いよいよあと4日になりました。
私の投資の本隊は、あくまで投資信託の自動積立です。
これは今後も変わりません。
ただ、その一方で最近の相場を見ていると、
「全体が不安定なときでも、逆に強さを見せる業種がある」
ということが、少しずつ分かってきました。
その代表のひとつが、電力株です。
イラン情勢などの地政学リスクが高まると、原油価格やエネルギー価格が動きやすくなります。
すると市場全体が不安定になりやすい一方で、生活インフラを担う企業には資金が向かいやすくなる場面があります。
今回は、FP3級の試験範囲でもある
- PER(株価収益率)
- PBR(株価純資産倍率)
- 配当利回り
という基本指標を使って、
「今なぜ電力株が注目されるのか?」
「初心者はどう見ればいいのか?」
を、自分なりの投資家目線で整理してみます。
積立投資を続けながら、なぜ今「電力株」を見るのか?
まず大前提として、初心者の正解はかなり明確だと思っています。
それは、
全世界株式インデックス(オルカン)などの投資信託を、毎月コツコツ積み立てること。
これは、いわば**コア(核)**です。
私自身、ここをブレさせるつもりはありません。
一方で、個別株はどうか。
個別株は短期で大きく動くこともありますし、当然リスクもあります。
だからこそ、ポートフォリオの中心ではなく、**サテライト(攻め・学び)**として扱うのがちょうどいい。
つまり、
- コア:積立投資(守り)
- サテライト:個別株分析(学び・攻め)
この形です。
この考え方を持っていると、相場が荒れてもブレにくいです。
そして何より、
個別株を分析する行為そのものが、相場観を鍛える最高のトレーニングになります。


電力株が「守りに強い」と言われる理由
では、なぜ今「電力株」が注目されやすいのか。
理由はかなりシンプルです。
電気は、景気が悪くなっても必要です。
たとえば、節約のために外食を減らしたり、服を買う回数を減らしたりすることはあっても、
電気を完全に使わなくなる人はほとんどいません。
つまり、電力会社は
「なくならない需要」
を持っている業種です。
さらに、電力会社には燃料価格の変動を一定程度料金に反映しやすい仕組みがあります。
もちろん万能ではありませんし、タイムラグもあります。
それでも、
「コストが上がったら即死するビジネスではない」
というのは大きな強みです。
地政学リスクやインフレが意識される局面で、
こうした生活インフラ・ディフェンシブ銘柄が見直されやすいのは、かなり自然な流れだと思います。
FP3級の知識で株を読む。「3つの物差し」を超簡単に復習
ここで、FP3級の「金融資産運用」で学ぶ基本指標を、超簡単に整理しておきます。
難しく考えなくて大丈夫です。
最初は**「何を見るための数字か」**だけ分かれば十分です。
① PER(株価収益率)
**「利益に対して、株価が高いか安いか」**を見る指標です。
ざっくり言うと、
PERが低い → 割安に見えやすい
PERが高い → 成長期待が高い
というイメージです。
ただし、ここは重要で、
PERが低い=必ず買い
ではありません。
利益が一時的に良いだけ、というケースもあるからです。
② PBR(株価純資産倍率)
**「会社の資産に対して、株価が高いか安いか」**を見る指標です。
ざっくり言えば、
PBR1倍前後は、
「会社の資産価値と株価が近い」イメージ
です。
特に電力会社のような設備産業では、PBRを見る意味が比較的大きいです。
③ 配当利回り
**「株を持っているだけで、どれくらい配当がもらえるか」**を見る指標です。
たとえば、株価1,000円で年間配当が30円なら、配当利回りは**3%**です。
ただし、ここも大事です。
利回りが高い=安全
ではありません。
高配当でも、業績悪化で減配されることはあります。
だからこそ、
**「高いかどうか」だけでなく、「続けられるかどうか」**を見る必要があります。
まずはざっくり把握。「どんな電力株なのか」を比較してみる
ここから、実際に電力株を見ていきます。
今回は、初心者にも分かりやすいように、以下の代表5社に絞ります。
- 東京電力HD(9501)
- 中部電力(9502)
- 関西電力(9503)
- 九州電力(9508)
- 北海道電力(9509)
同じ「電力株」でも、性格はかなり違います。
まずは数字の前に、
「どんなタイプの銘柄なのか」
をざっくり見ていきます。
【記事執筆時点】初心者向け・電力株のざっくり比較表
| 銘柄 | 株価 | PER | PBR | 配当利回り | ひとことで言うと | 初心者向けの見方 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 東京電力HD(9501) | 646円 | ー | 0.51 | 0% | 思惑で動く特殊枠 | 指標よりも「再評価期待・制度リスク」を見る株 |
| 中部電力(9502) | 2,733円 | 11.15 | 0.70 | 2.56% | 大型で安定感がある | 初心者が「普通の電力株」を学ぶのに向く |
| 関西電力(9503) | 2,694円 | 8.33 | 0.91 | 2.78% | バランスの良い優等生 | 割安感と安定感の両方を見やすい |
| 九州電力(9508) | 1,911円 | 6.45 | 1.01 | 2.62% | 守り+成長テーマ | 半導体・工場誘致など将来性も意識されやすい |
| 北海道電力(9509) | 1,095円 | 8.02 | 0.56 | 2.74% | 再稼働期待が乗るテーマ株 | 安定株に見えて、材料で動く側面もある |
※注意:以下のPER・PBR・配当利回りなどのバリュエーション指標は、記事執筆時点の数値です。
株価は日々動き、業績予想や配当方針も変化するため、これらの数字は将来にわたって固定されるものではありません。
あくまで**「今この瞬間、市場がどう評価しているか」**を確認するための参考値としてご覧ください。
イメージとしては、**相場の「一枚の写真」**を見る感覚に近いです。
この表だけでも、かなり見えてくるものがあります。
たとえば、東京電力は「高配当で安定した電力株」というより、
期待や制度変更の影響を受けやすい特殊枠です。
一方で、関西電力や中部電力は、比較的「電力株らしい」安定感を見やすい銘柄です。
まずは、
「同じ電力株でも、かなり性格が違う」
ということが分かれば十分です。
【記事執筆時点】FP3級の指標で見ると、どこがどう違うのか?
次に、FP3級で学ぶPER・PBR・配当利回りという3つの物差しで、もう一段深く見てみます。
ここで大事なのは、
「数字を暗記すること」ではなく、
「数字の意味を考えること」
です。
【記事執筆時点】PER・PBR・配当利回りで見る電力株比較
| 銘柄 | PERの見方 | PBRの見方 | 配当利回りの見方 | 初心者向け評価 |
|---|---|---|---|---|
| 東京電力HD | PERが出ておらず、通常の利益評価がしにくい | PBR0.51倍で資産面では割安に見える | 配当なし | 初心者向けではなく、中級者向けの観察株 |
| 中部電力 | PER11.15倍で極端に高くない | PBR0.70倍でまだ割安感あり | 利回り2.56%で安定寄り | 王道の電力株 |
| 関西電力 | PER8.33倍で比較的割安感あり | PBR0.91倍で1倍未満 | 利回り2.78%で悪くない | 最もバランスが良い |
| 九州電力 | PER6.45倍でかなり低め | PBR1.01倍でやや評価され始めている | 利回り2.62% | 割安+成長期待の両面がある |
| 北海道電力 | PER8.02倍で比較的低め | PBR0.56倍で割安感あり | 利回り2.74% | テーマ性込みで面白い |
※上記の数値は「今の市場評価」を示すものであり、株価や業績見通しの変化によって今後変動します。
数字は固定ではなく、相場とともに動くものとして見ることが大切です。
初心者がここで一番気をつけたいのは、
「PERが低いから即買い」
「PBRが低いから安全」
と短絡的に考えないことです。
たとえば東京電力は、PBRだけ見るとかなり割安に見えます。
でも、通常の電力株とは違い、制度・政策・再編期待など特殊要因の影響が大きい銘柄です。
一方で、関西電力や九州電力は、
数字としての割安感と、事業の分かりやすさが比較的両立しやすい
ため、初心者が勉強するには向いています。
5社を初心者目線で一言ずつ見ると、こうなる
ここからは、5社を「初心者がどう見るか」という視点で、一言ずつ整理してみます。
東京電力HD(9501)は「数字で割り切れない」電力株
東京電力は、一般的な高配当・安定株として見ると少しズレやすい銘柄です。
むしろ、株価が動く理由は
- 再編・改革期待
- 原発関連の進展
- 制度変更
- 政策の空気感
のような、“期待値”の部分が大きいです。
そのため、初心者が最初に買うというよりは、
「なぜこの株は動くのか?」を観察する教材として面白い銘柄だと思います。
中部電力(9502)は「基準にしやすい」王道の電力株
中部電力は、大型で比較的安定感があり、
初心者が「電力株ってこういう見方をするのか」を学ぶ入口としてかなり優秀です。
PER・PBR・配当利回りのバランスも極端ではなく、
「電力株らしさ」を知るための基準銘柄として見やすいです。
派手さはそこまでないかもしれませんが、
初心者が最初に比較する相手としては、むしろその方が分かりやすいです。
関西電力(9503)は「数字のバランスが最も良い」優等生タイプ
今回の比較の中で、
一番“教科書的に見やすい”のが関西電力だと思います。
PER8.33倍、PBR0.91倍、配当利回り2.78%。
これだけで「買い」と決めることはできませんが、
少なくとも
- 極端に割高ではない
- 資産評価も過熱していない
- 配当も一定水準ある
という意味で、
初心者が数字のバランスを見る練習をするには非常に良い銘柄です。
「電力株を1社だけ教材として追うなら?」と聞かれたら、
かなり有力候補です。
九州電力(9508)は「守り+成長」を両方見られる電力株
九州電力の面白さは、
単なるディフェンシブ株に留まらないところです。
特に、半導体工場や地域の産業集積による
将来の電力需要増
というストーリーを持ちやすいのが特徴です。
数字面でも、
- PER6.45倍
- PBR1.01倍
- 配当利回り2.62%
と、かなり見栄えが良いです。
つまり九州電力は、
「守りの電力株」でありながら、
「成長期待」も少し持てる
という、初心者にも分かりやすい魅力があります。
北海道電力(9509)は「テーマで評価が変わる」タイプ
北海道電力は、一見すると地味に見えますが、
実際には再稼働期待などのテーマ性を持ちやすい銘柄です。
数字面だけ見ると、
- PER8.02倍
- PBR0.56倍
- 配当利回り2.74%
と、比較的割安感があります。
ただし、それだけで判断すると危険です。
この銘柄は、安定株というよりも、
「材料が出たときに評価が変わりやすいタイプ」
として見た方がしっくりきます。
もし「1社だけ見る」としたら、初心者はどこを見るべきか?
ここまで読んで、
「で、結局どこを見ればいいの?」
と思う方もいるかもしれません。
初心者向けに、かなりシンプルに整理するとこうなります。
タイプ別・初心者向けの見方
| こんな人に向く | 銘柄 | 理由 |
|---|---|---|
| とにかく分かりやすい安定株を見たい | 中部電力(9502) | 大型でクセが比較的少なく、初心者が理解しやすい |
| 数字のバランスがいい銘柄を見たい | 関西電力(9503) | PER・PBR・利回りのバランスが良い |
| 将来の成長テーマも欲しい | 九州電力(9508) | 半導体・工場誘致などテーマ性がある |
| 値動きの理由を学びたい | 東京電力HD(9501) | 政策・制度・期待値で動きやすい |
| 再稼働テーマも見たい | 北海道電力(9509) | テーマ性と割安感の両面がある |
この表で一番大事なのは、
「どれが正解か」を決めることではなく、
「どんな特徴の違いがあるか」を知ること
です。
それができるだけで、個別株の見え方はかなり変わります。
結局、初心者は電力株をどう扱うべきか?
ここで、かなり現実的な結論を書きます。
初心者が最初にやるべきことは、
「いきなり大きく買うこと」ではなく、「比較して違いを理解すること」
だと思います。
私自身の本隊は、あくまで投資信託の積立です。
そのうえで、電力株のようなディフェンシブ銘柄を観察することで、
「なぜこの株は強いのか?」
「なぜこの会社はこの評価なのか?」
を考える訓練になります。
もし実践したいなら、いきなり大きく張るのではなく、
S株で1株だけ触ってみる
くらいがちょうどいいと思います。
1株だけでも、実際に持つと見え方が変わります。
- 決算が気になる
- 配当が気になる
- ニュースに反応するようになる
- セクター全体の動きを追うようになる
この変化こそが、
投資家としての「観察力」が育ち始める瞬間
だと感じています。
まとめ|分析は鋭く、投資は愚直に
今回、電力株をFP3級の知識で比較してみて、改めて感じたのは、
「同じ業種でも、会社ごとに性格は全然違う」
ということでした。
- 東京電力は期待値で動きやすい
- 中部電力は王道で分かりやすい
- 関西電力はバランス型
- 九州電力は成長テーマも持つ
- 北海道電力は材料で評価が変わりやすい
こうして見ると、
「電力株」と一括りにしてしまうのは、かなりもったいないです。
ただし、それでも私の本隊は変わりません。
本命は積立投資。
個別株は学びのサテライト。
このルールを崩さないことが、たぶん一番大事です。
4月9日の積立開始に向けて、
今の自分に言い聞かせたい言葉はこれです。
分析は鋭く、投資は愚直に。
40代から資産形成を目指すなら、
派手さよりも、まずは規律。
そのうえで、相場の中で
「なぜこの株が上がるのか」
を考え続けることが、自分にとっての投資家修行だと思っています。



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