積立設定も終わり、あとは4月9日の発注日を待つだけ。
そんな今だからこそ、改めて考えたいことがあります。
それは――
「この10万円、どこに置いておくのがいいのか?」
という話です。
「投資ってやっぱり怖い」
「減るくらいなら、銀行に置いておいた方が安心」
そう思うのは、とても自然なことです。
私自身も、最初はそうでした。
でも、FP3級の勉強を進める中で、ひとつ大きな気づきがありました。
それは、
銀行に置いておくだけでも、お金の価値は実質的に下がることがある
ということです。
今日は、銀行に眠らせる10万円と、投資に回す10万円を比べながら、
「15年後に笑うのはどちらか?」を、初心者向けにできるだけわかりやすく整理してみます。
※この記事は、特定の商品を推奨するものではなく、資産形成の考え方を整理する目的で書いています。投資判断はご自身の責任で行ってください。
「銀行に置いておく=完全に安全」ではない
まず最初に、ここを整理したいです。
銀行預金は、たしかにとても大事です。
- 毎月の生活費
- 急な出費への備え
- 病気や失業などへの生活防衛資金
こうしたお金は、すぐ使える現金で持っておく意味が非常に大きいです。
なので、私は預金を否定したいわけではありません。
ただ、一方で見落としやすいのが、
「銀行に置いておく=ノーリスク」ではない
ということです。
なぜなら、お金のリスクは
「口座残高が減ること」だけではないからです。
預金は「何もしていない」ではなく、「円を持っている」ということ
ここは、初心者の方にこそ一番伝えたいポイントです。
多くの人は、預金を
「投資していない状態」
だと考えています。
でも、見方を変えると、預金も立派な“選択”です。
なぜなら、預金とはつまり――
「資産を日本円のまま持っている」
ということだからです。
少し言い換えると、
預金は、“円”に100%置いている状態
とも言えます。
もちろん、これは株のような値動きをするものではありません。
ただし、「何もしていない」わけではなく、
“円の価値に自分の資産を預けている”
状態だと考えると、見え方が変わってきます。
口座の数字は減らなくても、「買える量」は減ることがある
ここで出てくるのが、インフレです。
インフレとは、簡単に言えば、
モノやサービスの値段が上がること
です。
たとえば、以前は100円で買えたものが、
今は110円、120円になっている。
そんな経験、ここ数年でかなり増えたと感じる人も多いと思います。
つまり、銀行口座に10万円がそのまま残っていたとしても、
その10万円で買えるモノやサービスの量が減っている
ことがあります。
これが、「実質的にお金の価値が下がる」という意味です。
「元本割れしない」は、半分正しくて、半分ズレている
預金についてよく言われるのが、
「銀行預金は元本割れしないから安心」
という考え方です。
これは、額面(数字)だけを見ればたしかに近いです。
たとえば、10万円を預けておけば、
普通は翌日に9万円になるようなことはありません。
でも、ここには落とし穴があります。
もし物価が上がっていけば、
10万円という数字は同じでも、価値は下がる可能性があります。
つまり、より正確に言うと、
預金は“額面上は元本が保たれやすい”けれど、
“実質価値まで守ってくれるとは限らない”
ということです。
日本では2024年度の消費者物価指数(CPI)が前年度比+3.0%でした。物価が上がると、同じ10万円で買えるものは減ります。総務省統計局の説明でも、CPIは家計が買うモノやサービスの価格変動を示す指標です。
この違いは、FP3級の勉強でもかなり大事な感覚だと思います。
コロナ以降、「現金だけで守る」が難しくなった
ここ数年で、世界のお金の流れはかなり変わりました。
コロナ以降、各国は景気を支えるために、
- 大規模な財政出動
- 金融緩和
- 通貨供給の拡大
を行ってきました。
難しく聞こえるかもしれませんが、ざっくり言うと、
世の中に出回るお金が増えやすくなった
ということです。
その結果として、世界中で物価が上がりやすくなり、
日本でも「前より高くなった」と感じる場面が増えました。
だから今は、
「現金で持っていれば、とりあえず安全」
という考え方だけでは、少し足りなくなってきています。
もちろん、今後ずっと高いインフレが続くと決まっているわけではありません。
でも少なくとも、
“現金だけ持っていれば安心”とは言い切れない時代
になってきたのは事実だと思います。
では、全部投資すればいいのか? → それは違う
ここで誤解してほしくないのは、
「じゃあ、預金はダメで、全部投資すべき」
という話ではまったくないということです。
むしろ、それは危険です。
投資には、当然リスクがあります。
- 元本割れの可能性がある
- 短期では大きく下がることがある
- 必要なタイミングで含み損になることもある
金融庁も、資産形成では**「長期・積立・分散」**を基本に考える重要性を案内しており、投資には元本割れのおそれがあると明記しています。
だから大事なのは、
「預金か投資か」の二択ではなく、役割を分けることです。
FP3級で学ぶ、お金の「役割分担」
FP3級で学んでいて、とても大事だと感じるのがこの考え方です。
お金には、それぞれ役割があります。
① 守るためのお金
- 生活費
- 生活防衛資金
- 近いうちに使う予定のあるお金
→ 預金で持つ意味が大きい
② 育てるためのお金
- すぐ使う予定のない余裕資金
- 老後や10年以上先に使うお金
→ 投資で増やすことを考える余地がある
つまり、お金は全部同じ扱いにしない方がいいんです。
この分け方ができると、
「投資が怖い」という気持ちもかなり和らぎます。
投資は「全軍突撃」ではなく、「小さく出す」もの
投資が怖くなる一番の原因は、
「始める=大金を一気に入れること」
だと思ってしまうことです。
でも、本来の投資はそんなものではありません。
私のイメージは、こうです。
投資は“全軍突撃”ではなく、“小さな斥候(せっこう)”を出すこと
本隊(生活防衛資金)は後方で守る。
そのうえで、余裕資金の一部だけを前に出す。
この考え方なら、かなり現実的です。
最初から完璧を目指さなくていい。
大切なのは、
「退場しない形で続けられること」
です。
10万円を銀行に置いた場合と、投資に回した場合を比べてみる
では、実際にイメージしやすいように、
10万円を15年間持った場合を考えてみます。
ここでは、あくまで考え方の比較として、ざっくり次の前提を置きます。
- 預金:ほぼ増えない前提
- 投資:年4〜5%程度で長期運用できたケースを仮定
- 期間:15年
※これは将来の成果を保証するものではありません。
※実際の利回りや結果は大きく変動します。
① 銀行に10万円を置いておいた場合
15年後も、口座の数字はほぼ10万円前後かもしれません。
数字だけ見ると、「減っていない」ように見えます。
でも、その15年の間に物価が上がれば、
“買える量”は減っている可能性が高い
です。
つまり、預金は
「数字を守る」には強いけれど、
「価値を守る」とは限らない
ということです。
② 投資に10万円を回した場合
一方で、長期で世界全体に分散された株式インデックスファンドなどに投資し、
もし年4〜5%程度で長く運用できた場合には、
15年後に10万円より大きく増えている可能性があります。
ざっくりイメージとしては、
- 年4%で15年 → 約18万円
- 年5%で15年 → 約20万円
くらいの差になることがあります。
もちろん、これは途中で上下しながらです。
順調に右肩上がりで増えるとは限りません。
だからこそ大事なのは、
短期の上下に振り回されないこと
です。
オルカンのような「分散型」の考え方が初心者向きな理由
ここで初心者にとって考えやすいのが、
1本で世界中に分散できるタイプの投資信託です。
たとえば、よく話題になる「オルカン(全世界株式)」のような商品は、
1つの商品で、日本を含む世界の株式に広く分散投資する考え方
に近いものです。
オルカンは三菱UFJアセットマネジメントが運用する全世界株式インデックスファンドで、日本を含む先進国・新興国の株式に広く投資する設計です。一方で、価格変動・為替変動などのリスクがあり、元本保証はありません。
初心者にとって大切なのは、
「絶対に当たる銘柄を探すこと」ではなく、
“1社に賭けないこと”
です。
その意味で、分散された投資の考え方は、
かなり合理的だと感じています。
ただし、ここも重要ですが、
分散していても、下がる時は下がります
ここは誤解しないようにしたいです。
「分散=絶対安心」ではなく、
**“大事故を減らす工夫”**と考えるのがちょうどいいです。
本当のリスクは、「減ること」だけではない
投資の話になると、多くの人が気にするのは、
「損したらどうしよう」
だと思います。
もちろん、それは大事な視点です。
でも、FP3級の勉強をしていて思うのは、
リスクにはもう一つの顔があるということです。
それは、
「何もしないことで、将来の選択肢が減るリスク」
です。
たとえば、
- インフレで生活コストが上がる
- 老後資金が足りなくなる
- 収入だけでは追いつかなくなる
こうした未来に対して、
現金だけで備えるのは、だんだん難しくなってきています。
だから私は、
投資とは、“お金を増やすゲーム”というより、
“未来の購買力を守る手段の一つ”
だと思っています。
この視点を持つと、投資の見え方がかなり変わります。
私は「15年後の自分」に感謝されたい
最近、お金を使う時によく考えることがあります。
「これは今の自分を満たすお金か、
未来の自分を助けるお金か?」
もちろん、今を楽しむことも大切です。
全部を我慢する必要なんてありません。
でも、もし10万円に「仕事」をさせられるなら、
ただ寝かせておくよりも、
未来の自分のために、少しでも働いてもらう
方が、私はしっくりきます。
それは、極端な節約ではなく、
「15年後の自分への仕送り」
に近い感覚です。
40歳からでも、遅すぎることはない。
今日が一番若い日だからです。
結論:預金は大事。でも、預金だけでは守れないものもある
最後に、この記事で一番伝えたいことをまとめます。
私は、預金を否定したいわけではありません。
むしろ、生活防衛資金としての預金はとても大切です。
ただし同時に、
預金は「完全に安全な正解」ではなく、
“円という資産を持つ”という一つの選択でもある
と思っています。
そして今の時代は、
その選択だけでは守りきれないものもあります。
だからこそ、
- 守るお金は預金へ
- 育てるお金は投資へ
という役割分担が大切です。
10万円は、ただ置いておくこともできます。
でも、少しずつ働かせることもできます。
あなたは、自分の10万円に、どんな仕事をさせますか?
100記事達成まで、あと4記事
知識という防具を少しずつ固めながら、
いよいよ4月9日の積立発注日を待つ段階まで来ました。
派手な一撃はなくても、
こういう地味な積み重ねが、数年後に大きな差になるはずです。
100記事達成まで、あと4記事。
この記録もまた、未来への複利だと思って積み上げていきます。
この記事のポイントまとめ
- 預金は大切だが、「完全にノーリスク」とは言い切れない
- 預金は「何もしていない」のではなく、円を持っている状態とも言える
- 物価が上がると、口座の数字が同じでも買える量は減る
- だからこそ、守るお金と育てるお金を分ける考え方が重要
- 投資は一気にやるものではなく、小さく・長く・無理なく続けるもの
- 「損するリスク」だけでなく、**「何もしないリスク」**も考える必要がある
注意書き
※本記事は、筆者の学習・体験をもとにした一般的な情報提供であり、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。
※投資には価格変動リスク・為替変動リスク等があり、元本割れする可能性があります。
※制度や商品内容は変更される場合があるため、実際に購入する際は金融機関・運用会社・金融庁等の最新情報をご確認ください。

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